主な病気について 中枢神経系
 ■ アルツハイマー病
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監修:医)三喜会 有楽橋クリニック 
鐘ヶ淵クリニック 
院長 林 泰 先生 
 ■ アルツハイマー病
 
 アルツハイマー病の種類や原因は色々あります。家族性の場合は21番、14番、1番遺伝子異常が原因であると明らかにされています。非家族性の場合、若年発症型と高齢発症型に分けられます。欧米で多いのですが、我が国でも増加中です。脳の病理学的検査では神経細胞にアミロイド沈着、老人斑、神経原線維変化の形成から神経細胞の死への変化が認められています。

ゆっくり始まって進行する記憶障害や、認知機能の低下があり、着衣や食事、排泄など日常生活が不能になります。行動異常、例えば興奮、攻撃性、抑鬱、徘徊なども主な症候で、パーキンソニズム、幻視、認知障害の変動、異常行動などを特徴とした痴呆症です。

現在の所、アルツハイマー病をはじめとして変性性痴呆の発症を止めたり快復させることは出来ませんが、早期に診断することで少なくとも現在出来る治療を行ったり、将来に対する準備がしやすくなります。
身体的不快、入院した場合などには不慣れな環境、他人との意志の疎通などが上手くできないことによる苛立ちで問題行動を引き起こす場合もあります。

 エーザイから発売されているアリセプトはアルツハイマー痴呆に有効な唯一の薬剤です。本剤は神経ニューロンでのアセチルコリンが減少してしまうのを抑制し、神経伝達を活発にさせる作用があり、米国で高い評価を得ていて、我が国でも保険適応になっていますが、アルツハイマー病を治癒させたり進行を止めたりする作用はありません。
 
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