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主な病気について 消化器系
■ ヘリコバクタ・ピロリ菌 |
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■ ヘリコバクタ・ピロリ菌 |
ヘリコバクタ・ピロリ菌(尻尾が生えている細菌)が胃潰瘍、十二指腸潰瘍の原因で、何度も再発を繰り返したりして慢性化させることが明らかになりました。胃の中は胃酸で強い酸性になっていて普通なら細菌が住める環境ではないはずですが、このピロリ菌はアンモニアを作って酸を中和しながら生息しているというのです。
このピロリ菌が胃がんを引き起こすと唱える学者も出てきたのですが、その説に反対する学者もいて、結論が出ていません。しかし、日本人にピロリ菌陽性の人が多いことと、胃がんが多いことに何らかの相関関係があるかも知れません。
ピロリ菌に感染しているかどうかを検査するためには、胃内視鏡で検査するほかに、呼気中のアンモニア濃度を見る方法、血液や尿検査でピロリ菌の抗体を検査する方法などがあります。
慢性の胃潰瘍または十二指腸潰瘍があって、ピロリ菌が陽性の場合には保険で除去が出来ます。ピロリ菌がいても胃炎だけで、潰瘍がない人は適応になりません。
除菌方法は2種類の抗生物質と胃酸抑制剤を決められた方法で、朝・夕2回ずつ1週間飲み続ける必要があります。途中で中止すると、除菌できなくなってしまいますから、いったん始めたら、必ず1週間続けなければなりません。除菌を行うときの副作用は下痢や味覚異常です。その場合、下痢止めや整腸剤などを併用しながら続けます。
除菌が成功すると、今まで繰り返していた潰瘍が治ってしまうということです。除菌が必ずしも万能ではなく、除菌の後に、逆流性食道炎などが起こることもあるという報告もあります。
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