主な病気について 心臓・循環器系
 ■ むくみ
 HOME > コラム・情報コーナー >主な病気について「むくみ」
監修:医)三喜会 有楽橋クリニック 
鐘ヶ淵クリニック 
院長 林 泰 先生 
 ■ むくみ
 
 むくみは体の細胞や組織の間に水が貯まることによっておこります。この状態を浮腫といい、腎臓や心臓に障害がるときにおきてきます。その他に、疲労、水分・塩分過多、甲状腺機能低下症の場合にも見られます。

 腎臓は体の老廃物を排泄する働きをしていますが、急性腎炎では腎糸球体の障害で体内にナトリウムがたまるために、尿量が減って主に顔がむくみます。ネフローゼの場合は尿中に蛋白質が出るために、血液の浸透圧が下がり、血管外組織(主に皮下組織)へ水分が漏れ出て全身のむくみが起きてきます。腎疾患からくるむくみの場合は、尿検査や血液検査などで腎機能を検査します。

 心機能が低下して血液循環が悪くなると、全身に送り出した血液を心臓に戻し難くなり、呼吸困難が起きたり、全身がむくんできたりします。重力に逆らって血液を心臓に戻せなくなると、立ったり、座ったりしている場合は下肢のむくみが、寝たきりの場合は背中のむくみが目立ってきます。胸部レントゲン検査、心電図、心臓超音波検査などを行い診断します。

 B型肝炎、C型肝炎やアルコール性肝炎が進行して、肝硬変になると血清アルブミンという蛋白質の合成が低下するために、血清の浸透圧が低下し、腹水やむくみが来ます。血液検査、腹部超音波検査、レントゲン検査、CT検査、MRI検査、ICG色素負荷試験などを行って診断します。

 甲状腺機能低下症の場合は、指で押しても凹まないむくみが起こり、粘液水腫といわれる状態になります。血液中のホルモン、T3、T4、TSHを定量測定します。
 いずれの場合も、主治医、内科を受診して相談してください。
 
Copyright(c)2003 doctors-search.com All Rights Reserved.